楽しく働くにはどうすればいいのかがわかる映画
最近観る映画を思い浮かべるとアクションとかSFとか、あとアニメが多いような気がします。
それは多分、私が映画に爽快感や現実逃避的なものを求めているからだと思います。
だからこそ、『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』みたいな邦画を観るのはかなり久しぶり。
いい映画でした。
物語は、地方の遊園地への配属を命じられた主人公・波平久瑠美が”魔法使い”と呼ばれる上司・小塚慶彦と出会い、少しずつ働くことの楽しさややりがいに気づき、成長していくという内容。
その成長していく過程で仕事に対して不満を抱く波平の姿や小塚たちの思いに非常に共感できました。
雑用にも意味がある
小塚は研修と称して波平と波平の同期に園内のゴミ拾いを命じます。波平はゴミ拾いではなく企画を考えたいので、ゴミ箱のゴミを集めるズルをして、空いた時間で企画を考えます。しかし、何回小塚に企画書を渡しても目を通してもらえません。
ある日、波平は自分に対して何故そんな意地悪をするのかと小塚へ怒りを爆発させます。
その後、遊園地のお客さんにお化け屋敷の場所を尋ねられて困っているところを同期に助けられます。
そこで波平は自分が何もできないと涙を流します。そして、小塚からゴミ拾いをすることで、園内の地理や職員の顔と名前を覚えてもらう狙いがあったことを知らされます。
波平は当初、ゴミ拾いのことを雑用だと思っており、大学を卒業した自分が何故企画を立てる仕事ではなく、そんなゴミを拾う仕事をしているのか不安を覚えています。
しかし、小塚が言うように、ゴミを拾うことで園内の地理や職員の顔と名前を覚えてもらう意図があったのです。だから、ズルをする波平とは対照的に懸命にゴミを拾っていた同期は、お客さんにお化け屋敷の場所を教えることができたのです。
自分の仕事は誰のためのものなのかを考える
小塚だけでなく遊園地の職員は全員が楽しく仕事をしています。迷子を捜すにしても、誰が最初に見つけられるか競うような形で取り組んでいます。
もちろん、その仕事への姿勢は自分たちが楽しければそれでいいというものではなく、お客さんの笑顔のためにやっているものです。
ゴミ拾いに関しても、物語の後半で園長が波平に「ゴミがあるということはお客さんがそれだけ楽しんでくれた証拠だ」という旨のことを言います。
自分が仕事をすることで誰に喜んでもらえるのか、誰を笑顔にすることができるのかを考える。それは遊園地以外の仕事でも大切なことだと思います。
自分の仕事が誰のためのものなのかわかったとき、仕事はすごく楽しいものになる。
本作からはそんなメッセージが感じられました。
だからこそ、新社会人になった人、これから社会人になる人にはぜひ観てほしいなと映画を観ながら思いました。また、どうして自分が働いているのか悩んでいる人にも参考になると思うのでおすすめです!
また、久瑠美がゴミ拾いに対して文句を言おうが、ミスをしようが小塚たちは久瑠美を一切怒りません。反対に小塚は久瑠美を褒めたり、彼女のミスを優しくフォローしてくれたりします。
そうされることによって、久瑠美は仕事に対して前向きな気持ちなり、また自ら反省し成長します。叱ることも大切ですが、やっぱり褒めて伸ばすほうが本人もやる気になって成長スピードが速くなるんじゃないかと思いました。
それでは、今日はこのへんで!